2012年2月28日火曜日

話を聞くにも「ため」が必要

精神科の臨床場面で「話を聞くこと」は、「相手の言うことを黙って聞いている」ことではないんだよね。

「話を聞くこと」に必要なのは、「相手の価値観に、ただ黙って寄りそう時間を作ることができる」能力だったりする。



寄り添う / nubobo


面接場面の相手は、いろいろな意味で、自分とは違う価値観を持っている場合がほとんど。

ということは、話を聞いていると、色々な気持ちが反射的に浮かび上がってくるはず
それが出てこないのは、相手の話を聞いていないことなので、問題外。

反射的に出てきたものを、そのまま外に出してしまう人もいる。
それは、単なる正直者。人柄によっては評価されることもある。でも、大抵の場合は悪手。

反射的に心の中に浮かんできたものを、心の中で見直して処理をする。それで、はじめて臨床として成立する。
この処理は、「聞くこと」と「自分と向き合う」という二つの作業を同時にすることになる。

これは、難しくて、時間がかかる。
でも、無駄な時間じゃない。
面接の中での「ため」の時間になる。



「ため」は大切。

野球のバッティングやピッチングのフォームでも、一流の選手には「ため」があるって言うでしょう。アレみたいなもの。

「ため」があることで、より大きな何かを生み出す。



Future Roger Clemens / wjklos


「ため」の時間を気にしてはいけない
基本に忠実に積み重ねていけば、自然と「ため」の時間は短くなる。
これも野球と同じだよ、きっと。

積み重ねだからね
臨床をやり始めた時から、「ため」をつくることを意識してほしい。
経験値が多くなる分、それだけ将来の伸びしろが大きくなるはずなんだ。