2013年7月15日月曜日

きちんと「統合失調症」と診断しにくい患者さん


統合失調症の軽症化と、社交不安障害の診断の拡大化によって、過去と比べて、きちんと統合失調症の診断がつけられないケースが増えているんじゃないかと考えたり。
抑うつに対して非定型抗精神病薬が使われやすくなった展開が、この状況に拍車をかける気もする。

診察の段階では、積極的に統合失調症を疑えない。かといって、不安が惹起される状況や不安の内容が、どうにも神経症圏っぽくない印象の患者さん。
バウムテストをしてみると、やっぱりどこか違う。
そこで、抗精神病薬を使っていくと、抗うつ薬よりも、治療の手応えがある……
やっぱり、統合失調症かしらんという気持ちになってくる……


こんな患者さんの場合、どうしても「キレイでない」治療になりがち。


なによりも、本人家族への説明が難しくて困ってしまう。
診断の根拠が曖昧なわけだし。まさか、「メジャーが効くから、統合失調症です」という説明をするわけにはいかんし……
「確実ではありませんが、統合失調症の可能性も考えられます」と説明したら、それから受診が途切れたケースも、幾つか経験。



ambiguous / Kalexanderson


こうなると、「目の前の患者さんの症状を軽くする」ことを、最優先の目標にして、診断の曖昧さを飲み込んで、ある種の「ごまかし」を使いながら、治療継続を図る

これが、自分の手の届く範囲でベターなやり方かなぁ。やっぱり。

異論は、一杯でてくるだろうね。やれやれ。