2013年10月14日月曜日

非定型抗精神病薬の治療で目指すこと

非定型抗精神病薬を使った統合失調症の薬物療法。
一番の肝は、本人に病識を持ってもらうこと
そこを怠ると、薬物療法もグタグタになるリスクが高くなる。

抗精神病薬で、「幻聴をなくす」ことではなく、「症状があっても、患者さん自身で生活を上手くコントロールできるようになる」ことを狙う。

確かに、薬物療法によって”幻聴などの症状が消えました”と話される患者さんもいる。
でも、全ての患者さんに「嫌な症状が消える」ことをゴールを設定してしまうと、薬物の量が増えてしまうという落とし穴に陥りがちになる。

統合失調症である患者さん自身が、「生活の質がより高くなる方法としての治療」という意識になってくれると、”お互いに”治療が”楽”になりやすい。

「まったく症状がなくなって、以前のような自分に戻るための治療」を追い求めがちになるんだけどね。



Old McGraw-Hill Gang / harbortrees



非定型抗精神病薬は、定型……に比べて、魔法のように病気を改善してくれる薬と勘違いすると失敗しやすい。
あくまでも、従来の薬に比べて副作用が発現しにくい薬として捉えることが大切。

などと、ロートル、老害になりつつある、場末の精神科医の意見でした。
多分、医者によって色々な考え方、もっと上手いやり方があるはず。知りたい人は、自分で確認をしていくように。悪しからず。 




(追記)
「統合失調症がやってきた」では、ハウス加賀谷氏が、ある薬で副作用が改善したエピソードが書かれている。
本の中でも述べられているが、薬の効果には個人差があるので、そこは注意が必要。